考えすぎをやめる方法|ぐるぐる思考(反すう)から抜け出す

済んだことを何度も思い返して後悔する。まだ起きていないことを心配し続ける。夜、布団の中で同じ考えがぐるぐる回って眠れない——「考えすぎ」で疲れてしまう人は少なくありません。この「ぐるぐる思考」は、心理学で「反すう思考」と呼ばれ、放っておくと気分をどんどん悪化させます。

この記事では、考えすぎ・反すう思考から抜け出す方法を紹介します。

反すう思考とは

反すう思考とは、自分のネガティブな面や出来事について、否定的に何度も繰り返し考えてしまうことです。牛が一度食べたものを繰り返し噛むように、過去の後悔や未来の不安を頭の中で反芻することからこう呼ばれます。考えれば解決するように感じますが、実際は答えの出ない問いをこね回し、ネガティブな気分を強めるだけ。反すうはうつの原因にもなるとされ、意識して抜け出すことが大切です。

※出典:反すう思考(ぐるぐる思考)は病気?失敗や後悔を止めるための3つの方法(名古屋ひだまりこころクリニック)

思考が「ぐるぐる」する3つのパターンと分かれ道

同じ悩みを抱えていても、考えがすっと整理される人と、いつまでも堂々巡りする人がいます。差が出るのは、悩みの内容よりも「考え方の癖」です。よくあるぐるぐる思考のパターンと、分かれ道を見ておきましょう。

パターン1:答えの出ない問いを何度も繰り返す

「あの時ああしていれば」と、変えられない過去を何度も頭の中で再生する人がいます。分かれ道は「考える」と「悩み続ける」を区別すること。同じ問いを繰り返すだけで新しい答えが出ないなら、それは考えているのではなく、悩み続けているだけかもしれません。

パターン2:一人で抱え込み、頭の中だけで処理しようとする

誰にも話さず、頭の中だけで考え続けると、同じ思考が堂々巡りしやすくなります。分かれ道は「頭の外に出す」こと。紙に書き出す、誰かに話すなど、外に出すだけで、考えを客観的に見られるようになります。

パターン3:静かで刺激のない時間に、あえて考え込んでしまう

夜、布団に入ってから、あるいは一人で過ごす時間に、あえて悩みごとを思い出して考え込む人もいます。分かれ道は「考える時間と場所を決めておく」こと。あらかじめ「悩むのは夜の15分だけ」と決めておくと、それ以外の時間に浮かんだ考えを、いったん脇に置きやすくなります。

ぐるぐる思考から抜け出す方法

1. 「今、反すうしている」と気づく

抜け出す第一歩は、気づくこと。「あ、またぐるぐる考えてる」と気づくだけで、そのループから一歩外に出られます。

2. 頭の中の考えを紙に書き出す

研究でも、ネガティブな感情を書き出すと反すうが減ることが確認されています。頭の中でぐるぐる回る考えを、紙やスマホのメモに全部出してしまいましょう。外に出すと、客観的に見られます。

3. 体を動かす・場所を変える

考えは、じっとしているほど深まります。散歩する、掃除する、場所を変えるなど、体を動かすと思考のループが切れます。

4. 「考える時間」を区切る

一日中考えてしまうなら、「悩むのは夜の15分だけ」と時間を決める。それ以外で浮かんだら「あとで」と先送りしましょう。

5. 五感を「今」に向ける

反すうは過去や未来に意識が飛んだ状態。今見えるもの・聞こえる音・呼吸に意識を向けると、「今」に戻れます。

「考えても仕方ないこと」を手放す

反すうの多くは、「考えても答えが出ないこと」「自分では変えられないこと」をめぐっています。「これは今考えて解決する?」と自分に問いかけ、解決しないなら手放す——この線引きが大切です。考えることと、悩み続けることは違います。前者は前に進みますが、後者はその場でぐるぐる回るだけ。手放す勇気も、心を守る技術です。

※気分の落ち込みや不眠などのつらい状態が2週間以上続く場合は、気の持ちようと決めつけず、専門家や医療機関にご相談ください。

夜、布団の中でぐるぐる考えてしまう時

反すうが特に起きやすいのが、夜、布団に入ってからの時間です。静かで刺激がないぶん、考えが深まってしまいます。

気になることはメモに書いて「明日へ」

浮かんだ心配ごとを枕元のメモに書き、「これは明日考える」と手放しましょう。頭の外に出すと、安心して眠れます。

眠れなければ一度布団を出る

考えが止まらず眠れない時は、いったん布団を出て静かに過ごし、眠気が来たら戻りましょう。「布団=考え込む場所」になるのを防げます。

「まだ起きていないこと」への反すうには

反すうには、過去の後悔だけでなく、「まだ起きていない未来への心配」もあります。「失敗したらどうしよう」と先回りして不安になるタイプです。この場合、「その心配は今コントロールできる?」と問いかけてみましょう。できることがあるなら一つ行動し、できないなら「その時考える」と手放す。取り越し苦労の多くは、実際には起こりません。未来を心配し続けるより、今できることに目を向けることが、反すうから抜け出す近道です。

考えすぎる自分を責めないで

考えすぎてしまう人は、まじめで責任感が強く、物事を深く考えられる人です。それ自体は、決して悪いことではありません。問題は、その思考がネガティブなループにはまってしまうこと。だから、「また考えすぎている自分はダメだ」とさらに責めると、かえって反すうが強まります。「考えすぎるのは、まじめだからこそ」と、まず自分を認めてあげましょう。そのうえで、紙に書き出す・体を動かすといった方法で、ループからそっと抜け出す。自分を責めないことが、抜け出す第一歩です。

考えすぎてしまう夜も、朝が来れば少し景色が変わって見えるものです。頭がぐるぐるし始めたら、一度立ち止まって深呼吸を。過去でも未来でもなく、今この瞬間に意識を戻すだけで、心はふっと軽くなります。自分を責めず、やさしく付き合ってください。

ぐるぐる思考を切り替えるチェックリスト

思考のループに気づいたら、次の手順を順番に試してみてください。

【気づいたらすぐ】

  • 「今、ぐるぐる考えている」と心の中で言葉にする
  • 頭の中の考えを、紙かスマホに全部書き出す
  • 一度その場を離れ、体を動かす

【それでも止まらない時】

  • 「これは今考えて解決する?」と自分に問いかける
  • 解決しないなら「あとで」とメモして手放す
  • 五感に意識を向ける(見えるもの・聞こえる音・呼吸)

【夜、眠れない時】

  • 気になることを枕元のメモに書いて「明日へ」
  • 15分考えても眠れなければ、一度布団を出る
  • 「考えすぎるのはまじめな証拠」と自分を責めない

まとめ

  • ぐるぐる思考(反すう)は気分を悪化させ、うつの原因にもなる
  • まず「反すうしている」と気づき、考えを紙に書き出す
  • 体を動かし、考える時間を区切り、五感を「今」に向ける
  • 「考えても解決しないこと」は手放す

次にぐるぐる考え始めたら、まず頭の中の考えを紙に全部書き出してみてください。

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